Webサイトのアクセス数が多いのはよいことですが、実際はサイト訪問者がすぐに帰っているということはありませんか。
例えば、お店をしている場合、来店客数は多いけどお客さんは店内をチラとみただけで、すぐに帰って何も買ってくれない。店内の商品すら見てくれない。
あなたのサイトがこんな状況だとしたら、アクセス数が多いからと安心していると大変なことになります。
Google Analytics(グーグル アナリティクス)では「直帰率(直帰数)」と「離脱率(離脱数)」が測定できます。
直帰率と離脱率を分析することにより、ページごとの訪問ユーザーの動きが見えてきますので、問題ページをピックアップして改善しましょう。
【直帰率】
直帰率とは、サイト訪問開始ページを1ページだけ見てサイトを離脱した訪問、つまり1 ページだけを閲覧したセッション数の割合です。
直帰数とは、1ページだけ閲覧された訪問数(閲覧開始数)です。
直帰率は、「直帰数÷閲覧開始数」で求められます。
サイト訪問者が1ページだけ見てすぐに帰ってしまうよくある理由として次のようなことが考えられます。
◆ ネットショップなどの場合、商品購入までのページリンクの流れが悪いのでサイト訪問者が帰ってしまう。
ネットショップだけに限りませんが、サイト訪問者に何をしてほしいのか、目的を明確にしたサイト作りができているか確認してください。
商品購入、資料請求、見積依頼、会員登録、その他、最終的にサイト訪問者に実行してほしい目的に対して、想定した通りにユーザーが行動しているかチェックしてください。
サイト訪問者は、トップページ(Home)から来るとは限りません。トップページ以外のページからのリンクの流れに問題がないか検証してください。
◆ 動画や画像を多用したページで、ファイルサイズが大きく、ページ表示が遅いため、サイト訪問者が帰ってしまう。
動画はマーケティングコンテンツとして有効なツールですが、トップページ(Home)などに重く長いだけでユーザーにとって意味のない動画コンテンツをレイアウトするなど、利用目的を間違うと無駄なコンテンツになります。
ユーザーのインターネット接続環境も光ファイバーが普及して接続速度は速くなっていますが、まだ一部には接続速度の遅い環境のユーザーもいます。ページの表示速度の問題は、これ以外にユーザーのパソコン性能や、Webサイトを運営しているサーバー環境にも影響されますので、Webページの見直しも含めて総合的に検討する必要があります。
◆ サイト訪問者が見るべき内容のコンテンツがない(少ない)ため、サイト訪問者が帰ってしまう。
いろいろSEO対策について言われていますが、根本はサイト訪問者が見たいコンテンツが揃っているかということでしょう。
裏技で一時的にアクセス数がアップしても、中身のないコンテンツでは、直帰率がアップするだけです。
コンテンツのメンテナンスを実行しましょう。
できるだけ、1ページ1つのコンテンツテーマで作成しましょう。アクセス解析はページ単位で実行されるため、1ページに複数のテーマを含めるとサイト訪問者がどのコンテンツを見たかアクセス解析できません。
1ページに複数項目を掲載する必要がある場合は、各項目別に詳細ページを作成してリンク設定するなど工夫してください。
◆ コンテンツ内容も充実しておりアクセス数も多いが、サイト訪問者が帰ってしまう。
検索キーワードと、コンテンツ内容が合致していないため、サイト訪問者が望むサイトではないと判断して帰ってしまう。
逆に検索キーワードと、コンテンツ内容が合致しており、サイト訪問者が望む内容のページのため、1ページで満足して帰ってしまう。SEO対策用の検索キーワードの設定見直し、ページごとの関連リンクの設定見直しなどを行ってください。
◆ Google Analytics(グーグル アナリティクス)のトラッキングコードが正しく設定されていないため、正確なアクセス解析ができない。
アクセス解析を正しく行うためには、トラッキングコードがアクセス解析したいページ全てに設定されている必要があります。トラッキングコードが設定されていないページや、間違ったトラッキングコードが設定されていないか確認してください。
【離脱率】
離脱率とは、閲覧しているページからサイトを離脱した割合です。
離脱数とは、閲覧しているページからサイトを離脱した数です。
離脱率は、「離脱数÷ページビュー数」で求められます。
離脱率、離脱数を考える場合、基本的に2つの見方があります。
離脱したページに満足した場合と、離脱したページに興味がなく不満な場合です。
離脱率が高いページが全てダメということはありません。
問題はあなたのサイトで離脱されると困るページでの、離脱率が高いかどうかということです。
例えば、ネットショップであればショッピングカートに商品を入れた後、最終的に「購入」ボタンをクリックして商品購入してほしいわけですが、ショッピングカートに商品を入れたけど、入力フォームページ、購入説明ページの購入アクション手前のページ離脱率が高くないかなど、なんらかの目的とするアクション手前のページでの離脱率をチェックしてください。
実際ユーザーは、複数サイトを検索して価格やサービスなどその中からほしい情報を選択します。
常に同類の他サイトと比較され選別されているわけですが、「AIDAMA」Attention(注意)・ Interest(関心)・Desire(欲求)・Memory(記憶)・Action(行動)や、「AIDAMA」理論に加えて、「AISAS」Search(検索)・Action(購入)・Share(共有)、「AISCEAS」Comparison(比較)・Examination(検討)などが、インターネットによる消費者の行動心理として説明されています。
このように、ユーザーは商品購入という最終アクションを起こすまでに、幾度となくサイト検索や、サイト訪問を繰り返します。離脱率の数値の裏にある、ユーザー心理を読み解き対策を実行しましょう。
Google Analytics(グーグル アナリティクス)で「直帰率」と「離脱率」を確認しましょう。